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生命保険の基礎を学ぶ!生命保険の基礎知識から、比較や見直しまで。

保険金が支払われない?(その2)

「告知義務違反」による保険金不払いについては別ページで話をしましたが、本来「告知義務違反」とは多くの場合契約者側の問題であり、自己責任の域を大きく出るものではありません。しかし、実はそれ以外に、保険会社側の問題で保険金が支払われないケースがありました。

 

こちらは「保険金不払い事件」として、一時期様々なメディアでも大きく取り上げられたので、ご存知の方も多いと思います。その内容は、1社や2社でなく多くの保険会社において(実は生命保険会社のみならず、損害保険会社も含まれておりました)、保険金や給付金・配当金などが、正当な理由なく支払われなかった事例が多々発覚したというものでした。そして、保険業界に蔓延していた不祥事の実態や、著しい腐敗が明らかになったとして、当時大きな社会問題になったのです。

 

この時、多くの保険会社で、不払いの理由として挙げられていたのが「告知義務違反」という言葉でした。最初にも書いた通り、本来であればこれは契約者側の問題であり、契約の際に告知すべき事項を告知しなかった、もしくは虚偽の告知をした、ということなのですが、告知事項とは全く関係のない保険事故であっても、「告知義務違反」を理由に保険金の支払いを拒否するケースもあり、この言葉がまるで保険会社側の免罪符のように使われていたのです。

 

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ただ、注意したいのは、この時は明らかに保険会社側に問題があると考えられるケースが多かったため、大きな問題となったということです。「正当な理由」であれば、それをもって保険会社が支払いを拒否するのは当然の権利であり、至極全うであること、最後に付け加えておきます。