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生命保険の基礎を学ぶ!生命保険の基礎知識から、比較や見直しまで。

悪質な営業を見極める

ファイナンシャル・プランナーとは」のページでも末尾にて少々触れましたが、ファイナンシャル・プランナー(FP)や保険営業職員の中には、残念ながら、顧客を巧みに言い包めて自らの利益ばかりを追い求める輩というのが未だに存在します。

 

彼らも多くは営業ノルマというプレッシャーを背負い、生活のために結果を残さなければならないという事情があるのは重々承知しているものの、こちらも決して安価ではない生命保険によって生活上のリスクを回避し、真剣にライフプランを考え、それこそそこに人生の幸不幸を委ねていると言っても決して過言ではない状況において、やはりこういう輩は許せないものです。

 

信じられないことですが、例えばFPに従って生命保険の見直しを行ったら、これまでより保障されるケースが減ったり、その金額が少なくなったりするなど、内容が大きく劣化したにも拘わらず、保険料は大幅に増えてしまったなどといった話もあるのです。

 

結果だけ聞けば、十分な確認をしない契約者側に落ち度や責任があるように思えてしまいますが(もちろんそれは少なからずあるのですが)、大抵の場合、その検討中においてはFPにより言葉巧みに不利な条件が隠されるため、それに気付いた時はすでに遅しで、増えた保険料を支払い続けるより他ないといった状況に追い込まれているものなのです。

 

そういう状況を防ぐためにはもちろん、そういった悪質なFPや営業職員でないかどうかをよく見極めなければなりません。そのためには、契約者自らもそれなりの勉強をし、それ相応の理論武装をして商談に臨むしかないのです。

 

理論武装をしていれば、契約内容等を理解しやすく話がスムーズに進むといったことの他に、それなりの質問やコミュニケーションが可能となることで、悪質なFPや営業職員も見極めやすくなるのです。また、そういった輩から「ナメられる」といった可能性も低くなり、話せば話すほどうまく言い包められて深みにはまっていくというような最悪の状況に陥ることはなくなるでしょう。

 

では、具体的にどのように悪質なFPや営業職員を見極めればよいのかという話なのですが、もちろん人によりケースバイケースですので、一概には言えない部分もあり、コミュニケーションを取る中での物言いや立ち居振る舞い、また、それらから受けたフィーリングやイメージ、といったものに頼らざるを得ないことも多いという側面はあるかと思います。

 

ただ、例えば一つの商品やプランのみをゴリ押ししてくるなど、それなりに共通した特徴はあるようです。強引に自分の言いなりになるよう迫ってくるFPや営業職員は要注意だということです。また、その商品やプランを勧めてくる根拠や理由についての詳細な説明がない、あるいは少ない、もしくは的を射ないなど、少しでも合理的に感じられない部分があるのであれば、それが解消するまでは疑ってみるべきです。もし、どんなに質問をしたり説明を求めたりしても、それが叶わないのであれば、その契約はやめるべきなのかもしれません。

 

なお、そもそもの商品を提供している生命保険会社の姿勢自体に問題があるということも指摘された時代はありました。「顧客にとって条件が良い商品=保険会社にとって条件が悪い商品」ということで、保険会社は顧客にとって有利な商品(すなわち、保険会社にとっては儲からない商品)を売ることなどは積極的に奨励せず、逆に「顧客にとって条件が悪い商品=保険会社にとって条件が良い商品」ということで、顧客にとって不利な商品(すなわち、保険会社にとっては利益率が高く、より儲かるような商品)が積極的に売れるように仕掛けてくるものだ、といった理屈からです。

 

つまり例えば、「全社を挙げてキャンペーン中!」などと謳って営業職員が積極的に勧めてくるような商品は、顧客にとってみれば基本的に条件が悪いものであるはずだから避けるべきだ、という考え方です。確かに資本主義の原則から言えばこれには一理あるのですが、一昔前と比して、顧客や社会の眼が格段に厳しくなってきている今の時代、このようなことを推進する保険会社は淘汰され、もはや生き残ることが出来なくなっているでしょう。昨今の保険商品は非常に研究され、手間暇をかけて開発された秀逸なものも多いので、こういった懸念に関しては、あまり神経質にならなくてもよいかと考えます。やはり、それを売る人間、すなわち我々と直接接点を持つ、FPや営業職員といった人間との勝負と言ってよいでしょう。