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生命保険の基礎を学ぶ!生命保険の基礎知識から、比較や見直しまで。

生命保険の悪用

保険金詐取、保険金殺人など・・・。生命保険の悪用、すなわちそれを巡る犯罪に関しては、今も昔も変わらず存在しています。これは、生命保険に限らず「保険」という制度が持つ、(支払い毎の単体で考えれば)少額の掛け金(保険料)にも関わらず、条件さえ合致すれば一度に多額の保険金が手に入るという、要するに大金を得るための費用対効果が殊更抜群であるといったそもそもの性格に、端を発するものであると推測されます。

 

とはいえ、このそもそもの性格というのが、つまるところ保険が保険たる所以であるという事実が判然としてあり、この事実が保険の悪用を厄介かつ根絶困難なものにしている要因とも考えられる訳です。すなわち、保険というものから我々が享受するその恩恵と、それを悪用する犯罪というものは、表裏一体、もしくは紙一重であると言えるのかもしれません。

 

また、保険制度というものが、契約者に対して基本的に性善説の観点から成り立っているものであるが故、世の中から保険の悪用をゼロにすることは出来ないと明確に言い切る人もいます。様々な人間が存在する以上仕方のないことではありますが、何とも切ない話ではあります。

 

詮ずるところ、生命保険の悪用というのは、結局はお金の持つ魔力と、それに対する人間の欲望が故、ということになるのですが、それにしても、多額の保険金を得るために、見ず知らずの他人のみならず、時には親や子供といった家族までをも殺めてしまうその心境は、常人には全く理解が出来ないものです。

 

また、そういった殺人事件にまで発展した場合、あまりに重大かつ悪質な犯罪であるが故、それを解決することに重きが置かれ、そもそもの根本原因である生命保険というもの自体の性格や、犯罪がそれに伴って生み出されるという事実にまで踏み込んで検証・分析が為されるに及ぶことが少ないという現実も、生命保険の悪用がなかなか根絶に至らない理由の一つになっているかもしれないということは、ここで触れておくべきでしょう。